プレコンセプションケアについて
ページ番号1016321 更新日 令和6年6月24日 印刷
プレコンセプションケアとは
プレ(pre)は「~の前」、コンセプション(conception)は「妊娠・受胎」のことで、プレコンセプションケアとは妊娠前から健康づくりを意味します。
若い男女が将来のライフプランを考えて日々の生活や健康と向き合うことが、健やかな妊娠・出産や、未来の子どもの健康にもつながります。また、妊娠・出産を望む人たちだけでなく、家族みんなの健康と幸せにつながるヘルスケアとして注目されています。
なぜプレコンセプションケアが大切なの?
1 リスクある妊娠の増加
若い女性のやせと肥満の増加、出産年齢の高齢化などからも、リスクの高い妊娠が増加しています。プレコンセプションケアを行って、妊娠前にリスクを減らしていくことが、健やかな妊娠・出産や生まれてくる赤ちゃんの健康につながります。
2 不妊の増加
「生理不順を放置していた」「生理痛をがまんしていた」などが、将来の不妊の原因となることがあります。妊娠や出産に関する正しい知識を得て行動し、将来の不妊のリスクを減らしましょう。
3 人生100年時代を生きるため
こどもを持つ選択をするかしないかにかかわらず、自ら健康管理ができるようになることは、将来にわたって「質の高い生活」を送ることにつながります。
ライフプランを考えよう
女性は30歳くらいから徐々に妊娠する力が減りはじめ、30代後半で急速に低下します。男性も35歳くらいから徐々に精子の質の低下がおこります。医学的に妊娠・出産に適した年齢は20代、遅くとも30代半ばごろといわれていますが、この時期は学業や仕事で多忙な時期でもあります。
子どものいるライフプランを考えている方は、妊娠に適した時期を踏まえて、環境を整えていくことが大切です。就職、結婚、妊娠、出産、育児について、何歳まで何人子どもが欲しいかも含めてライフプランを立ててみましょう。
プレコンセプションケアをはじめましょう
1 標準体重を維持しましょう
標準体重とはBMIが18.5以上、25未満となる体重をいいます。
BMI(体格指数)=体重(kg)÷{身長(m)×身長(m)}
やせ(BMI18.5未満)は貧血や骨粗しょう症などの原因になるだけではなく、低出生体重児など、将来の赤ちゃんの健康にもかかわります。また、肥満(BMI25以上)は妊娠糖尿病や妊娠高血圧などのリスクを高めます。最も病気になりにくい体重はBMIが22になる体重です。自分自身の適正体重を知り、維持していきましょう。
2 バランスのよい食事をとりましょう
食事は1日3食が基本であり、できるだけバランスよく主食、主菜、副菜をとりましょう。妊娠前から食生活を改善することは、妊娠しやすい体を作るだけではなく、生まれてくる赤ちゃんの健康にもつながります。もちろん大切な家族の健康のためでもあります。
また、生まれてくる赤ちゃんの神経管閉鎖障害のリスクを減らすために、妊娠前から葉酸を積極的に摂取することが推奨されています。
3 適切な運動をとり入れましょう
プレコンセプションケアでは、1週間に150分の運動を目安にしています。運動する習慣がない方は「毎日今より10分多く働く」ことを目標に、早歩きやおうちヨガなどできることから始めてみましょう。
4 ストレスと上手に付き合いましょう
過度なストレスは抑うつや不安の原因となり、ホルモンバランスの乱れや生理不順などにつながる可能性があります。まずは、自分のストレスに気づくこと、そして自分なりのストレス解消法を見つけておくことが大切です。
5 タバコはやめましょう
タバコはがん以外にも高血圧症などの生活習慣病や心臓病、不妊症のリスクになります。また、妊娠中の喫煙や受動喫煙は、流産・早産などを引き起こす可能性があります。妊婦だけではなく周囲の人を含め、喫煙に取り組みましょう。
6 アルコールに気をつけましょう
妊娠中の飲酒は、流産や死産、赤ちゃんの先天性の病気を引き起こす可能性があります。妊娠中や授乳中はお酒を控えましょう。
7 感染症を予防しましょう
性感染症は性交渉で感染し、男女とも不妊の原因になるものがあります。予防にはコンドームを使用し、感染した場合はカップルで一緒に治療する必要があります。
また、風疹など妊娠中に感染すると赤ちゃんの健康に影響を与える恐れのある感染症もあります。男女とも予防接種を受けているか母子手帳で確認し、必要なワクチンは接種するようにしましょう。
8 健診を受けましょう
生活習慣病やがんは自覚症状がない段階で早期発見・早期治療することで重症化を予防できます。決められた間隔で定期的に健診を受けましょう。
また、お口の健康は全身の健康につながっています。定期的に歯科でお口のチェックを受けましょう。
9 かかりつけ医をもちましょう
現代の女性は妊娠・出産回数が減ったことで月経回数が増え、月経痛などの症状に悩む人が増えています。月経に関する悩みや性感染症など、気になることがあればいつでも相談できる産婦人科医をみつけておきましょう。
プレコンセプションケア・チェックシート
もっとすてきな自分になるために、未来の家族のために、できることから始めて、ひとつずつチェック項目を増やしていきましょう。
詳しくは下記リンク先をご覧ください。
スマート保健相談室
厚生労働省から若者の性や妊娠などの健康相談支援サイトが公開されています。
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