部活動検討委員会(第2回)議事要旨
ページ番号1003141 更新日 平成30年5月23日 印刷
日時
平成29年6月22日(木曜日)午後6時30分~8時
場所
海老名市役所7階705会議室
出席者
委員
岡田委員長、土屋副委員長、山田委員、森田委員、芝委員、長崎委員、金澤委員、國吉委員、河毛委員、上高原委員、町田委員、金指委員、小宮委員
海老名市教育委員会
伊藤教育長、清水教育支援課主幹、加藤教育支援課副主幹
議事要旨
伊藤教育長より挨拶
- 海老名市部活動のねらいについて
文部科学省「運動部活動での指導のガイドライン」の「部活動の意義や効果」の確認。
部活動のねらいについて協議。(「このような力をつけて欲しい」「このような力がついた」等) - 生徒の体力・健康と活動内容について
事務局より資料に基づき「部活動におけるケガの状況(平成27年度、平成28年度)」について説明。
山田委員(海老名市産業医、整形外科医師)によるスポーツ障害の現状の説明と提言。
スポーツ障害や事故防止について協議。 - 海老名市部活動保護者アンケートについて
事務局よりアンケート案について説明。
アンケートの内容等について協議。
主な意見
海老名市部活動のねらいについて
- 課題をみつけ思いやりや夢を持たせること、協調性、体力の向上、がねらいだと思います。また、すべての生徒が部活動に入ってよかったと思えるようにするべきと考えます。
- 部活動は総合的な人間形成の場であると思います。高い目標を設定するほど高いレベルで人間形成が行われ、自主性、感謝の気持ち等が育ち、自分を鍛えることができます。異年齢集団による活動の効果は高いものがあります。
- 目標を設定して努力することで努力できる人間になると思います。結果がどうであれ、得られるもの、学べるものは大きいと考えます。
- 部活動は子どもにとっての日常生活の張り合い、やりがいです。人生に役立つ人間形成の場でもあります。
- 部活動をやることによって物事の見方が柔軟になります。そしてそのことは社会に出てから様々な経験をしたり課題を解決する際の基盤になると思います。
- 自分の子どもは自分の目標を決めてそれに向かって努力するようになりました。部活以外の面でもそれを生かして生活できるようになったと感じています。
- 体格差や能力差はあるので技術以外の部分を大切にして指導しています。上級生が下級生に教えたり互いに教え合ったりすることで、社会性が育っています。また、勝ち負けの受け止め方、心を育てることが大切であると考えます。
- 部活動は社会の疑似体験ができる場です。対戦相手に対する気持ち、仲間への気持ち等、社会に出て体験するであろう様々なことを経験できると思います。
- 自分で選べる学校での活動です。自分で選んだ責任を持って、続けるために自分で努力する必要があります。また、スポーツを継続して楽しんでいく資質や能力を育てる場であると思います。
- いろいろな価値観、温度差(目標の高さや努力の程度など)がある集団の中でひとつの目標にむかって活動していくということは社会の疑似体験であり、将来社会にでたときに役立つものであると考えます。
- 避けなければいけないことは、中学校で無理をさせて将来の目標をつぶしてしまうことです。中学校でやらなくても高校でやればよい練習はたくさんあります。子どもの将来のために大きな怪我等は避けなければならず、指導者は将来につなげるための中学時代、という考えを持つべきです。
- 学校で部活動の様子を見ていると、普段目立たない子どもがとても生き生きと活動している場面をよく見かけます。自分の好きなことを追及できる場、居場所があることはとてもよいことだと考えます。勉強以外の場面で、子どもが自分を生かせる場として部活動は大切なものです。
- 教員と子どもの距離が学級より近いことも特徴です。3年間をかけて、ともに目標に向かい、ともに感動する姿はとてもよいもので、強い信頼関係が生まれます。
- すべての子どもに対してねらいが達成されるべきであると考えます。一部の子どもたちが大きなねらいを達成できても、残りの子どもを切り捨てるような活動は教育ではないと思います。
スポーツ障害について:山田委員(整形外科医師)より
- 整形外科の診療では、オスグット、シンスプリント、ジャンパーズニー等に代表されるオーバーユース(使いすぎ)症候群の障害をしばしば診ます。練習のペースを落としたりきちんと安静や休養をとったりするように説明するのですが、なかなか理解してもらえないことが多く、わかってもらっても先輩や顧問の先生に病状を言いにくいと聞きます。
- 成長期の骨や関節には成長軟骨という部位があり、そこを中心に骨が成長します。スポーツ障害の場合の多くはその成長軟骨という部分が関係することが多いので、障害をそのまま放置して練習をすると成長障害や関節の痛みが長く残ってしまうことがあります。
- 中学時代は男子は身長が伸びるピークになります。女子は身長が伸びるピークの後半にあたる時期です。成長軟骨がどんどん骨を作って、背や手足が伸びて関節や筋肉、腱などの配置が変わっていく時期です。
- 成人のスポーツ選手でも、運動生理学的には週に1~2日の休息日をつくり、鍛えて痛めた筋組織や関節を回復させる時間を与えた方が結果的には運動能力が向上し(超回復)、よい成績を残せるということは定説となっています。
- まして成長期の子どもにとっては、競技力の向上だけでなく成長期の様々な障害を予防することと、万が一発生させてしまっても、障害をきちんとコントロールして治療し、後に残さないようにする必要があります。
- 週に1~2日程度の休息日と、医療と部活の現場責任者との連携が必要と考えます。
- 休息日を設けることや医療と連絡を密にすることによって、短期的には運動能力・協議力の向上、スポーツ障害の予防と回復の促進が図られ、中長期的には身体の健常な成長の促進、スポーツ障害を残さない、という目標を達成できる可能性が大きくなります。
- 「学校ごとの休養日の設定」「医師と現場の顧問やコーチとがやり取りする連絡票の導入」を当面の具体策として提案します。
- 大事なことは、子どもは小さな大人ではなく、子どもとしての特性がある、ということです。そして、これを子どもにも知らせることが大人の使命であると考えます。
子どもの怪我の状況、山田委員の話について
- ケガを未然に防ぐためにどうすればよいか、また怪我をしてしまった場合どうすればよいのかを顧問が子どもたちに伝えることが必要であると思います。
- ケガの発生状況を見ていると、未然に防ぐためのトレーニングについて顧問が子どもに教えていなかったのではないかと思います。種目によって起こりうる怪我について顧問が理解を深め、体のケアや栄養面等についても子どもたちに教える必要があります。
- 外国ではケガの予防のためにクロストレーニング(違う種目を取り入れたトレーニング)を取り入れて効果を上げている現状があります。
- 子どもの危険予知能力を高めることが必要です。また、顧問が子どもの健康状態や活動場所の環境をしっかりと把握した上で活動計画を立てることが重要です。
- 部活動指導者として意識しているスポーツ障害の予防法としては、ストレッチを入念に行うことや初めの方は激しい練習は控え1~2時間して身体が温まってから本格的なトレーニングを行うこと等です。
- 今後、海老名市として部活動と医療の連携(各学校で子どもたちの関節の様子を診ていただく等)を図れればと考えています。
保護者アンケートについて
- 熱心という表現がいかがなものかと思います。
- 熱心に指導していることは理解し感謝している保護者も多いのではないでしょうか。
- 熱心という言葉のイメージが感情的なので違和感を覚えるのでは。表現をかえてはどうですか。
- 入部の動機を聞いてみたいです。
- 動機については生徒アンケートで聞くべき質問ではないかと思います。
- 実際の活動の様子を見ていない保護者が多い中で、保護者にどう思うかを問うことはあまり意味がないのではないでしょうか。
- 子どもの様子を見ながらの判断であるとしても、保護者として部活動をどうとらえているのかを聞くことは問題がないと思うし、調査の意味があると思います。
- 保護者が部活動をどう見ているのかを知る、保護者の実態を知る、という意味で実施したいと考えています。
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