平成28年度 施政方針

平成28年度予算案並びにこれに関連する諸議案をご審議いただくにあたり、施政の方針として、私の所信を申し述べるとともに、予算の大綱を申し上げ、議員各位並びに市民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げる次第でございます。

 

私は昨年11月の市長選挙において、多くの市民の皆様から信託をいただき、第4ステージの舞台に立たせていただくことになりました。改めて身の引き締まる思いであり、選挙に当たり掲げた政策公約の実現に鋭意取り組むとともに、市政運営に全身全霊を傾注してまいる所存でございます。

 

今年1月の月例経済報告における我が国経済は「景気は緩やかな回復基調が続いているが、中国を始めとするアジア新興国等の景気が下振れし、我が国の景気が下押しされるリスクがある」としております。

国は昨年6月に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2015」で明らかにされた基本方針「経済再生なくして財政健全化なし」に基づき、平成27年度補正予算並びに平成28年度予算を編成したところであります。

「一億総活躍社会」の実現やTPP(環太平洋パートナーシップ)を踏まえた対応、まち・ひと・しごと創生など、重要な政策課題への取り組みを総合的に進めるとしております。これらの課題は地方公共団体にも大きな影響を及ぼすことから、本市に対する影響などを的確に把握してまいります。

 

このような中、一昨年12月に国の「長期ビジョン」と「総合戦略」が閣議決定されたことを受け、本市においても「人口ビジョン」と「かがやき持続総合戦略」の策定に取り組んできたところでございます。現状維持を是とする「守りのビジョン・戦略」ではなく、本市の特性や立地条件を十分に活かすとともに、各種施策の効果的な連携により、成長曲線を描く「攻めのビジョン・戦略」の策定に取り組んでまいりました。

本市が将来にわたり、輝き続けるために、人口減少・超高齢化という構造的課題に正面から取り組み、活力ある元気な海老名市の継続に向けた道筋を明らかにしてまいります。

強い経済の実現、人口減少社会の克服に向けた地方創生、超高齢社会への対応など、極めて困難な社会情勢にあっても、市民サービスの安定と向上に努めることが、地方公共団体の大きな使命であり、その役割を十分に果たしてまいります。

 

このように、全国の地方公共団体が総合戦略を策定している中にあって、本市にあっては従来からの取り組みが実を結び、「まち・ひと・しごとの好循環」が具現化してまいりました。

昨年10月、海老名駅西口地区に新たなまち「扇町」が生まれ、非常に多くの人が集い、そして雇用が生じました。優れた立地条件を活かした土地区画整理事業により、賑わいや雇用を創出するとともに、税収の増加がもたらされる。このことは、従来から本市が取り組んできた「自立に向けた好循環のサイクル」であり、改めて本市の先見性と、持続可能な都市経営の重要性を再認識したところでございます。

 

また、従来の図書館のイメージを一新し、新たに生まれ変わった中央図書館は、知の拠点としての役割だけでなく、人が集い、活気あふれる海老名の創出に大きく寄与しております。若者の活字離れが叫ばれている今、本に触れる機会をさらに増やすため、今後も市民から愛される図書館として、その役割を十分に果たしてまいります。

 

さらに、来月26日には、市民の長年の悲願であった、ロマンスカーの海老名駅停車が実現いたします。上下線合わせて平日は22本、土休日は25本が停車し、市民の利便性向上だけでなく、来街者の増加、賑わいの創出、地域経済の活性化などの相乗効果が期待されているところであります。

また、海老名駅間地区の開発計画が昨年発表され、平成28年度には着工の予定となっております。駅直近という優れた立地条件だけではなく、地域の成長などを見込んだ開発ということであり、民間企業からも本市の成長力が認められたものと受け止めております。今後も海老名駅東西一体のまちづくりの実現に向け、各種協議を継続してまいります。

 

このように現在の本市は、元気にあふれ、県内市町村では類を見ない勢いで成長を続けております。県央の一等星としてキラリと輝きを増しております。

しかしながら、少子高齢社会の進行や地域経済の活性化、多様化する市民ニーズなど、極めて困難な社会構造の中、現状に甘んじていると、瞬く間に成長が止まるだけでなく、現状維持すら危うくなる恐れがあります。

 

今の市民の皆様に愛され続けながら、将来の市民の皆様からも愛されるまち「えびな」。そのような海老名市を実現するためには、10年先を見据えながらも、着実に一歩一歩を刻む必要があり、この数年の取り組みが将来を左右するのだと考えております。このような考え方のもと、平成28年度予算は「前を見て進む 海老名 ~健全財政の維持~」として編成いたしました。

それでは、新年度に実施する事業につきまして、新規事業や充実を図る事業を中心に順次ご説明申し上げます。

 

最初に「かがやき持続総合戦略事業」でございます。

総合戦略の期間は平成27年度から31年度までであり、既に国から地方創生先行型の交付金を受け、特定不妊治療・不育症治療費助成事業などを実施しておりますが、実質的には平成28年度が「かがやき持続総合戦略元年」となります。

海老名に住み、安心して海老名で子どもを産み、快適に海老名で育て続けるためには、若者の希望を叶える取り組みを推進するとともに、まちの魅力を向上させることにより、そこに人や企業が集い、雇用や賑わいを創出することが重要であります。

このことから、「まち・ひと・しごとの好循環」に結びつけるため、多くの事業を推進してまいりますが、主な事業についてご説明申し上げます。

 

将来的に生産年齢人口の減少が見込まれる中、本市の魅力を戦略的に発信し、都市イメージを高めることにより、転入者及び定住人口の拡大を図るため、シティプロモーション推進事業を実施します。市の魅力を伝える広告を新聞や電車内に掲載するとともに、本市に学生を呼び込み、定住につながる施策を検討します。

 

安心して妊娠・出産・子育てが出来るような環境を実現するため、妊産婦等からの相談に応じ必要な支援につなぐ「母子保健コーディネーター」を配置し、妊娠期から子育て期に至るまでの総合的相談支援体制を構築してまいります。

 

さらに、子どもや保護者等が、教育や保育、その他の子育て支援を円滑に利用できるよう、必要な支援及び相談を行うことを目的として「保育コンシェルジュ」を設置いたします。

 

「まち・ひと・しごとの好循環」を確立するためには、「しごと」を創出するための企業が市内に立地することが重要であります。本年3月末で期限が到来する「企業立地促進条例」については、過去の効果を検証した結果、3年間延長するとともに、雇用奨励金を拡充して支援してまいります。

さらに、工業系用地を創出するための適地選定に向けた研究を実施し、今後の企業誘致に向けた取り組みを推進してまいります。

 

本市に多くの人々が繰り返し訪れ、ショッピング・映画鑑賞・グルメ・史跡散策等を楽しめるよう、市内全体の魅力向上に向けた「にぎわい振興条例」を制定し、各種取り組みを進めてまいります。

 

次に「海老名駅東西一体のまちづくり」でございます。

昨年秋の「扇町」の誕生や、来月予定のロマンスカー停車など、海老名駅周辺はひときわ輝きを増し続けておりますが、未だ完成ではなく、安心・安全な交通環境などの構築に引き続き取り組んでまいります。

 

海老名駅周辺道路の渋滞は、県道整備の遅れに起因することが大きいことから、県に対して県道整備の推進を強く要請する一方、市の道路マスタープランに基づいた市道整備を実施します。

 

(仮称)上郷河原口線の鉄道横断部につきましては、施工協定締結に向け、鉄道事業者との調整を進めるとともに、市道59号線・61号線などの整備工事を実施します。

老朽化が進む相模鉄道海老名駅の改修により、北口を新設するほか、連絡通路の設置による混雑緩和、生活支援機能の設置などに向け、国の「駅総合改善事業」を活用して整備を促進します。

 

海老名駅周辺以外においても、様々なまちづくりを進めてまいります。

厚木駅周辺地区は、活気あふれた駅前、明るくにぎわうまち、安心・安全に暮らせるまちを目指し、組合施行の再開発による整備を進めてまいります。

また、海老名運動公園周辺地区においては、地権者の意向を踏まえながら、工業系の新市街地の創出を図り、インターチェンジ直近の利便性を活かしたまちづくりを進めてまいります。その他の地区においても、社家駅のバリアフリーの促進や、さがみ野駅周辺の土地利用調査、各種道路整備などを通じ、各地区の特性に応じた安心・安全で住みやすいまちづくりに取り組んでまいります。

 

次に「将来を担う子どもたちへのまちづくり」でございます。

まちの成長に欠かせない要素は、子どもたちの元気です。明るく健やかな子どもの笑い声が響くまちは、活気にあふれ、行き交う人々を笑顔にします。

このようなことから、将来を担う子供たちへ向けた各種事業にしっかりと取り組んでまいります。

 

子どもの健全な成長と子育て世帯の負担軽減を図るため、中学校卒業までの入院・通院費用を助成する、子ども医療費助成事業を継続して実施いたします。

所得制限を設けない本事業は、子育て支援施策の中核を成しており、子育て世代の負担軽減を図るとともに、「住みたい 住み続けたい えびな」の実現に大きな役割を果たしております。

 

待機児童の解消や保育ニーズに対応するため、定員90名の民間保育所の整備に対し、財政的支援を行ってまいります。

さらに、学童保育団体が持続可能で良質なサービスを提供できるよう、補助制度の拡充を図るとともに、誰もが安心して学童保育を利用できるよう、一定の所得基準を満たした保護者に対し、保育料の支援措置を講じてまいります。これらのことを通じ、市としての学童保育のあり方や、適正な保育料水準などの研究を進めてまいります。

これらのことにより、出産後に女性が働き続けられるような環境整備に向けて、市の役割を十分に果たしてまいります。

 

小中学校においても、様々な充実を図ってまいります。

小中学校図書の充実を図るとともに、図書館を中心とした「知のネットワーク」の形成に向け、地域の図書館づくりを含めた「図書館ネットワーク」の研究を進めてまいります。

 

また、小中学校入学時の保護者の負担軽減に向けた、教材費の公費負担を引き続き実施するとともに、少人数指導の充実や補助指導員の配置などによる特別支援教育の充実、いじめのない学校づくりの推進、屋内運動場トイレ改修工事など、ハード・ソフト両面にわたり、教育環境の充実に取り組んでまいります。

 

次に「誰もが安心して暮らせるまちづくり」でございます。

本市の高齢化率は上昇を続けており、数年後には4人に1人が65歳以上となる超高齢社会の到来が近づいております。

また、本年4月には「障害者差別解消法」の施行が予定されていることから、引き続き「優しい えびな」を継続してまいります。

 

定員18床のグループホーム整備に対する助成を行い、施設サービスの充実を図るとともに、要介護者の支援を推進してまいります。

 

生活支援及び介護予防を総合的に実施するために、地域包括支援センターと同区域とする6か所と、市内全域を統括する1か所に「生活支援コーディネーター」を設置し、地区社協や地域団体との連絡調整などを通じた、ネットワークの構築を進めてまいります。

 

障がい福祉制度の大きな変革に伴うサービスメニューの多様化に対応するとともに、市北部の障がい福祉の拠点として、あきばデイサービスセンターの建て替えに向け、各方面との協議を進めてまいります。

 

お子様を亡くされた市内の篤志家から寄附金を受領する予定であり、そのお気持ちに沿い、形にするため、寄附金を活用させていただき、わかば会館で実施している児童発達支援センターの送迎用バスを購入いたします。

 

このように、県内トップレベルの水準で実施している、障がい者医療費助成や補装具の給付など、ソフト面での障がい福祉サービスの継続だけでなく、ハード面の整備も併せ、「誰もが安心して暮らせるまちづくり」を推進してまいります。

 

次に「安心・安全なまちづくり」でございます。

市民の皆様に「ずっと住み続けたい」と思っていただくためには、「安心・安全な生活環境」は最も重要であり、不可欠であると考えております。したがいまして、従来からの取り組みを継続・強化してまいります。

 

大規模地震による火災の出火原因の半数以上は、電気が起因するものであるということを市民に周知するとともに、設定以上の地震発生時に自動的に電気を遮断する、感震ブレーカーに対するニーズ調査等を実施いたします。

 

災害時における飲料水については、一定の確保がなされておりますが、地域特性を考慮し、生活用水を確保するための防災井戸を設置いたします。

さらに、個人所有の井戸について、防災井戸として登録いただき、災害時の地域での活用にご協力いただく「防災協力井戸制度」を創設いたします。

 

市で設置する防犯カメラの性能等に関する基本的な考え方を取りまとめましたので、この考え方に基づき、防犯カメラを増設いたします。なお、今後も専門家等の助言をいただきながら、計画的な設置に努めてまいります。

 

木造住宅の耐震化については、平成18年度から取り組んでおりますが、平成27年度から、分譲マンションの耐震診断に対する補助制度を創設したところであります。制度が有効に活用され、安全な住環境の確保につながることを期待しております。

杉久保北一丁目地区の急傾斜地を対象に、斜面の防護工事を県事業で実施し、市は費用の一部を負担いたします。県と連携しながら、安全な居住環境の確保に取り組んでまいります。

 

次に「地域経済の活性化、地域力アップのまちづくり」でございます。

各種産業がバランス良く構成されていることは、本市の魅力の重要な要素であると考えており、産業振興・地域経済の活性化に取り組んでまいります。また、地域の特性に応じた問題・課題の解決に向け、市としての役割を十分に果たしてまいります。

 

市内大手量販店に海老名産農産物直売コーナーが常設されるよう、調整を進めてまいります。さらに、学校給食のシステムと連携しながら、海老名産野菜の供給を増やすことなどにより、地産地消を推進してまいります。

平成27年度に開始した、園芸施設の加温燃料費に対する補助制度については、現行の1ℓ当たり5円から10円へ拡充することにより、安定した農業経営に引き続き寄与してまいります。

 

環太平洋パートナーシップ、いわゆるTPPの影響により、本市の農業を取り巻く環境が、大きく変化する可能性がありますが、力強く「攻めの農業」を推進してまいります。本市の若くて意欲的な農業従事者が、「攻めの農業」を推進できるよう、農地の集団化・集約化や営農組合の設立などを検討してまいります。

 

消費税率の引上げが平成29年度に予定されていることから、平成28年度中の経済情勢の変動や市内の景気動向などを的確に把握し、必要に応じた措置が講じられるよう、情報収集に努めてまいります。さらに、商工会議所が策定予定の商工業活性化ビジョンによる具体的な戦略や施策との連携を図り、「にぎわい振興条例」の実効性を高めてまいります。

 

自治会集会所の建て替えに補助金を交付するとともに、現在実施している国分コミュニティセンターの改修設計を進め、地域コミュニティの拠点づくりを進めてまいります。

 

次に「自然と環境にやさしいまちづくり」でございます。

昨年12月のCOP21で採択された「パリ協定」により、さらなる地球温暖化防止対策が求められてまいります。一人ひとりが「地球規模で考え、身近なところから実践」する循環型社会の構築に努めてまいります。

 

太陽光発電施設や電気自動車などの、省エネルギー・再生可能エネルギー活用施設等の設置に対する財政支援を行うことにより、地球温暖化防止を促進いたします。

また、水素燃料電池自動車を1台追加導入し、様々な活用を通じ、普及促進PRを実施してまいります。

 

廃棄物資源化の中心的役割を担っている資源化センターについては、処理能力の拡充や作業環境の改善、周辺環境への影響抑制などを目的として、大規模改修に取り組んでまいります。平成28年度は専門的な見地からの支援を受けながら、主に設計を進めてまいります。

 

また、ゴミの減量化・資源化をさらに進めるため、生ゴミ処理機設置補助や、市立保育園への生ゴミ処理機の設置などに取り組んでまいります。さらに農家に「キエーロ」を貸与し、ゴミの減量効果の検証を行い、さらに分解された土を肥料として使用し、循環型農業としての効果の検証も併せて行ってまいります。

 

次に「心ふれあうスポーツ・文化のまちづくり」でございます。

生涯スポーツや芸術・文化活動の実践などを通じ、心の充実を図ることは、生き生きとした生活を送るうえで、非常に重要であります。

また、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催に向けて、市として役割の一端を果たしてまいります。

 

日本オリンピック委員会から、強化指定選手として認定された市民に補助金を交付し、競技力のさらなる向上や競技に取り組むための環境整備を支援してまいります。

 

中野公園に休憩室・更衣室・シャワーなどを備えた管理棟を建設し、市民に親しまれる公園管理、市民サービスの向上を図ってまいります。

 

市内に多く存在する、歴史的価値を有する史跡や文化財の効果的な活用に向けて、文化財活用計画を策定してまいります。

 

文化会館やスポーツ施設の管理・運営については、指定管理者の更新となることから、民間のアイデアやノウハウが十分に発揮され、利用者から喜ばれる施設となることが大いに期待されております。

 

次に「健全財政を維持し、持続可能な都市経営によるまちづくり」でございます。

全国的には人口減少社会が到来し、本市においても何も対策を講じなければ、人口減少は避けられないものであります。

このような社会構造に正面から向き合い、この難問を乗り越えるために、中長期的視点に立った「持続可能な都市経営」を継続してまいります。

 

平成26年度に公表した「公共施設白書」では、今後65年間での大規模改修・更新に要する経費を1,294億円と見込んでおります。この状況を踏まえ、現在、公共施設再編計画の策定に取り組んでおり、計画策定により、長期的に持続可能な公共施設のマネジメント指針を明らかにしてまいります。

 

ふるさと納税に対する返礼品の送付を開始いたします。市外の方からの寄附の受け入れによる歳入確保に努めるとともに、地域経済の活性化・市のPRに取り組んでまいります。ぜひとも、議員各位並びに市民の皆様には、市外の方々へのPRをご期待申し上げる次第であります。

 

昨年の施政方針において、「市を従来どおり、一つの独立したユニットとして捉えるのではなく、広域的な連携なども含めた、効率的かつ合理的な都市経営に努める時代である」と申し上げましたが、さらにその考えを強くしているところであります。今後も近隣市、さらには姉妹都市との連携など、全方位的に広域連携の研究を進めてまいります。

 

また、第6次行政改革大綱を断行する一方で、時代潮流を的確に捉え、投資すべきタイミングには、未来を見据えながら積極的に事業を推進してまいります。

 

以上、平成28年度に展開する新規事業や、充実を図る事業のあらましを申し上げてまいりましたが、次にこれらを実施していくための、予算の大綱をご説明させていただきます。

 

平成28年度の予算規模は、

 ○一般会計

  384億7,000万円   前年度に比べ 14億3,200万円      3.6%の減

 ○国民健康保険事業特別会計

  146億4,242万7千円 前年度に比べ 1億2,294万円        0.8%の減

 ○下水道事業特別会計

  31億 358万7千円  前年度に比べ 2億6,287万7千円    7.8%の減

 ○介護保険事業特別会計

  65億5,253万1千円  前年度に比べ 1億6,588万7千円  2.6%の増

 ○後期高齢者医療事業特別会計

  14億9,242万7千円  前年度に比べ 1億8,526万5千円 14.2%の増となり、一般会計と4特別会計を合わせた予算総額は、642億6,097万2千円で、前年度に比べ 14億6,666万5千円、2.2%の減となっております。

 

それでは、各会計の概要について申し上げます。

「一般会計」は、2年連続で減額となりましたが、特別会計を含めると過去3番目の予算規模となりました。

歳入では、市税が221億3,900万円で、対前年度比3.5%の増額となりました。

従来からの投資が市税の増収という実りをもたらしましたが、今後はさらに強い経済の回復による、税収の底上げを期待しているところであります。

地方消費税交付金は、平成27年度の交付状況や国の地方財政計画などに基づき、24億4,500万円、前年度に比べ3億8,500万円の増額を見込んでおります。

一方、地方交付税は前年度に比べ半減の5,000万円といたしました。なお、平成27年度における普通交付税の算定結果や、市税及び地方消費税交付金の増収見込みなどを勘案し、普通交付税は見込んでおりません。

臨時福祉給付金や社会資本整備総合交付金の減額などにより、国庫支出金は61億2,200万円、前年度に比べ3億2,900万円、5.1%の減額となりました。社会資本整備総合交付金は10億6,900万円となり、前年度に比べ2億7,300万円、20.3%の減額となりましたが、まちづくりの貴重な財源として、最大限の活用を図っているところであります。

本市のまちづくりに大きな役割を果たしている新まちづくり基金繰入金につきましては、3,100万円の計上となり、前年度に比べ、4億6,300万円、93.7%の減額といたしました。また、市債についても、将来世代に負担を求めるに相応しい事業に活用いたしますが、18億1,900万円となり、前年度に比べ、11億5,900万円、38.9%の減額となりました。なお、平成28年度は普通交付税を見込んでいないことから、臨時財政対策債の計上もございません。

今後も基金と市債のバランスに留意した活用に努めますが、いずれの予算計上額も「第2期 海老名市中期財政ビジョン」で示した額の範囲内といたしました。

なお、平成28年度末の下水道事業特別会計分を含めた、市民一人あたり市債残高は32万円程度で平成26年度決算との比較となりますが、県内で2番目に少ない藤沢市とほぼ同程度であり、活用の余地は十分に確保したところでございます。

 

歳出では、義務的経費は人件費、扶助費、公債費のいずれも増額となり、前年度に比べ5億2,600万円、2.8%の増額となります。人件費につきましては、共済組合負担金の算出方法の変更などにより、前年度に比べ2億700万円増の72億7,400万円となります。義務的経費の動向については、今後も注視してまいります。

また、普通建設事業費は中央図書館大規模改修や、海老名駅自由通路整備事業の完了などにより、前年度に比べ10億6,600万円、19.5%減額の44億900万円となりましたが、引き続き、多方面にわたる元気なまちづくりを推進してまいります。

なお、歳出は各事業とも「最少の経費で最大の効果」を実現するために、十分精査したうえで計上してございますが、社会情勢などを的確に判断し、時機を逸することのないよう、迅速な事業執行が必要な場合には補正予算等でその都度対応してまいります。

 

「国民健康保険事業特別会計」は、高齢社会の進行や医療の高度化等により、医療費の増加要因が多い一方、被保険者数の減少などにより、保険運営を支える保険税収入は不安定な状況であり、制度を取り巻く環境は厳しい状況が続いています。

国では、平成25年末に成立した社会保障改革プログラム法に基づき、平成30年度からの国保運営の都道府県化をはじめとする医療保険制度改革が進められております。

国民健康保険は、国民皆保険制度の中核であり、地域医療の確保や地域住民の健康の維持増進に大きな役割を果たしていることから、国の責任において継続的に堅持できるよう、市町村の立場から意見を表明してまいります。

このように、今後数年間で制度が大きく変わることが想定されますが、平成28年度におきましても、引き続き、保険税の収納率向上、医療費適正化事業に取り組むとともに、制度改正の状況を的確に把握しながら、国民健康保険事業の安定した運営に努めてまいります。

 

「下水道事業特別会計」は、社会資本整備総合交付金や市債の活用などにより、一般会計からの繰入金の適正化を図るとともに、資本費平準化債を活用し、後年度の負担を平準化し効率的な運営に努めてまいります。また、道路及び宅地等の浸水被害を未然に防止するため、引き続き、雨水排水路整備による内水浸水対策及び調整区域を含めた汚水枝線整備による公共水域の保全推進 並びに 汚水管渠施設の耐震化、長寿命化を計画的に実施し、安全で快適な公衆衛生の向上に寄与してまいります。

また、下水道事業の更なる経営健全化のため、平成29年4月から地方公営企業法の適用を予定しており、引き続き資産調査、システム構築等を進めてまいります。

 

「介護保険事業特別会計」は、制度創設以降、介護サービスを受ける高齢者数は増加しておりますが、介護事業所や特別養護老人ホームなどのサービス基盤の整備も進んできております。

また、3年ごとの介護保険事業計画の改定に合わせて、地域支援事業や予防給付の創設、地域密着型サービスの拡充などの制度改正が行われており、高齢期の暮らしを支える社会保障制度の中核として確実に機能し、少子高齢社会において必要不可欠な制度となっております。

平成28年度は、第6期介護保険事業計画の2年目であり、平成29年度までの運営にあたり、介護基盤の整備及びサービスの向上を図っていくとともに、保険給付の適正化並びに健全な財政運営に努め、介護保険制度の理念である高齢者の自立した生活の支援を進めてまいります。

 

「後期高齢者医療事業特別会計」は、制度開始から8年を経過しますが、75歳以上の人口は増加傾向が続いており、 平成25年末に成立した社会保障改革プログラム法に基づき、現在、社会保障制度の見直しが進められており、現行制度を基本としながら必要な改善を行うこととされていることから、保険者である神奈川県後期高齢者医療広域連合と連絡を密にし、制度の安定した運営が図られるよう努めてまいります。

 

以上、まことに雑駁ではございますが、平成28 年度予算の大綱についてご説明させていただきました。

細部については、各担当部長から後ほど説明いたします。

 

さて、本年11月1日に、本市は市制施行45周年を迎えます。

当時4万8,000人余りの人口で、海老名駅周辺には何も無いと言っても過言でなかった小さな市が、今や県央地区、そして県内をリードする都市に、大きく華やかに成長したことを誇らしく思っております。

 

市制施行45周年を祝い、「超いきものまつり2016 地元でSHOW!! ~海老名でしょー!!!~」が開催されます。海老名が生んだ「いきものがかり」の凱旋ライブが開催されますので、皆様も楽しみにしていただければと思っております。

 

私が市政を担って13年目となりましたが、その間、常に「将来の海老名市の成長に向けて、今何を成すべきか」といった視点に立ち、様々な局面において、最適と思われる判断を行ってまいりました。その判断材料となったのが、「現地を自分の目で見る」「現場の方の声に耳を傾ける」という「現地・現場主義」であり、この政治姿勢は全くぶれることはございません。

 

昨年、海老名市は大きく「進化(深化)」しました。

「扇町」の誕生という大きなチャンスをしっかりと掴み取り、掴んだチャンスを大きな成果へと導き、本市は新たなステージへと歩を進めました。また、中央図書館もリニューアルオープンいたしました。

「進化(深化)」には前に進む「進化」と、物事を深く掘り下げる「深化」があります。物事を「進化(深化)」させる際には、常に一定の批判があり、改革を進めるには多少なりとも痛みを伴います。

しかしながら、批判や痛みを恐れていては、成果や成長を望むことは出来ず、まちが疲弊してしまうのは、火を見るより明らかであります。

これからも、多様化する市民ニーズに機動的に対応するためには、単なる前例踏襲を是とせず、常に進化(深化)を目指すという信念を持ち、市政に取り組んでまいります。

 

さて、平成28年の年頭に当たり、今年の言葉として「直心(じきしん)」を選びました。「自分の心に偽りのない、真っ直ぐな正しい心、純真無垢な心」を意味し、「日常生活においても、偽りのない真っ直ぐな心で自分自身と向き合うことが大事である。」という仏語であります。言うまでもなく私の「直心」は、「海老名市の発展をひたむきに考える心」であります。

 

新たな時代を迎え、新たなステージへと歩を進めた海老名市がさらに魅力を増し、さらに愛されるまちとなるために、常に「進化(深化)」を目指し、「直心」の心を持ちながら、積極果敢な都市経営に努めてまいります。

 

市民の皆様の元気な笑顔が私の力の源です。

これからも元気な笑顔があふれるまち、そして「住みたい 住み続けたい えびな」の実現を目指し、一意専心で取り組むことをここにお約束するものでございます。

 

平成28年度予算案はこの気持ちを込め、私が先頭に立ち、職員一丸となり英知を結集して編成したものでございますので、議員の皆様をはじめ、市民の皆様のご理解とご協力を改めてお願い申し上げまして、施政方針といたします。


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