市長所信表明 平成23年

 

平成23年 第4回海老名市議会定例会 所信表明
【平成23年12月5日(月)】
 
 ただいま議長のお許しをいただきましたので、ここで、本日ご審議いただきます諸議案の説明に先立ち、市長としての所信を述べさせていただきます。
 
 私は、市民の皆様と「ずっと住みつづけたいまち 海老名」を目指すため、マニフェストとして「8つの宣言、24の政策、そして58の施策」を皆様にお訴えし、市民の皆様からのご支持により、3期目の当選を果たすことができ、改革の第3ステージの舞台に立たせていただくこととなりました。
 その公約でありますマニフェストを実現していくために、私のモットーとする現地現場主義をさらに充実させ、市政運営に全身全霊を傾注し、海老名市を「未来への成長軌道」へと乗せ、「海老名市の新時代の幕開け」を名実共に皆様に実感いただけるよう、鋭意臨んでまいる所存でございます。
 また、社会経済情勢の変化や市民要望に伴い、様々な改革も行うこととなろうかと思います。改革には、市民の皆様にご負担をおかけする場合もあるかも知れません。その際には、しっかりと説明責任を果たし、ご納得いただけるよう努めてまいります。
 行政運営は、市民のためのものでございますので、将来に渡って安定・充実した市民サービスを提供していくことが首長の役割であり、責任でございます。このため、健全財政、健全経営を基本に据えて運営にあたります。
 そして、市長就任以来申し上げておりますとおり、行政は、総合サービス業でもございますので、今後ともさまざまな分野において市民の目線に立った行政運営を心がけてまいります。
 さらに、市長は、行政の長である一方、多様な価値観をお持ちの市民の方々の総括責任者としての役割もございますので、行政の長と市民感覚とのバランスをとっていかなければなりません。
 このため、感性を大切にし、様々な情報を集約すると共に、行政からの情報発信を充実してまいります。
 なお、行政を取り巻く環境の変化にはめまぐるしいものがございます。場合によっては即断即決が求められる場合もございます。このため、行政として実施すべきものや市民生活に影響を及ぼしかねない問題などには迅速に対応してまいります。
 
 それでは、今回のマニフェストの主要な内容につきまして、述べさせていただきたいと思います。
まず、ご承知の通り行政運営には、「入(い)るを図って、出(いずる)を制す」という基本原則がございます。端的に言えば、健全財政の堅持であり、それが行政の役割たる、市民サービスの安定的な提供に繋がるからでございます。
今、EU経済が混迷を深め、デフォルトさえも現実に起きかねない状況にあり、それに付随するように円高が進行しております。これらの影響は、近い将来当市にも及んでくることは間違いないでしょう。また、多発する自然災害には最大限の注意と対策が求められます。
 当市の状況等を申しあげますと、人口の伸び率は県下3位と勢いがございますが、人口の年齢構成でみますと働き盛りとなる生産人口が停滞気味であり、それは個人市民税などの伸び率の鈍化として現れております。
 また、高齢者人口が急増しており、この傾向は当面続くと予測され、私が市長に就任する以前から毎年のように医療関係経費が膨み、常に市財政への悪化要因となっております。
 このような状況を踏まえ、市民サービス、市民生活を将来に向けて安定・充実させていくためには、財政に裏付けられた海老名市の元気を保持向上させていかなければなりません。
 
 そこで、「入るを図る」ために、海老名市の持ち合わせている近隣都市の追随をゆるさない優れた交通環境を有効に活かすことが肝要となります。
 昨年の海老名インターの開通とそのアクセス道路の整備、小田急小田原線の立体化や海老名駅舎、駅自由通路の完成などにより、さらに一段と向上した交通環境に伴い、当市への進出希望企業は100社を超えるまでになっております。そうした企業を誘致するためには、ご承知の通り、都市計画の見直し、土地利用の変更、地権者への説明や交渉、誘致企業の開拓等々、大変に長い時間と労力を要します。
 これまで、様々に取り組んできた結果、今ようやくにしてその機運が熟してまいりました。このタイミングを逸することは、避けなければなりません。
 先人のご苦労も無に帰しますし、将来に大きな禍根を残すことになるからでございます。
 このため、「海老名の特性を生かした快適な都市空間づくり」宣言、「海老名に住み、海老名で働く」宣言の中で、中心市街地周辺の整備とそれに付随して求められる海老名駅自由通路の西口への延伸、羽田へのリムジンバスの運行、地域拠点である社家駅、厚木駅周辺の整備などにより利便性等を一層高め、将来を見据えた都市基盤を確立し、企業誘致を進め雇用の場を確保して、安定した市の財政基盤構築に努めてまいりたいと考えております。
 また、市財政の安定化のためには、一方で行財政改革を継続し、経費の削減に常に努めることが求められるところでございます。
これまでも、塩漬け土地として全国的にも大きな社会問題ともなった土地開発公社を他都市に先駆け休眠状態に移行させ、いわゆる第三セクターでもあります海老名公共サービスを解散するなどして、後年度への負担を解消してまいりました。
 経常的な経費に占める割合が多い、人件費につきましても組織の見直しや指定管理者制度の導入のほか、さまざまな工夫をし、私が市長就任した当事に比べて正規職員で100人を超える人員削減を達成してまいりました。その結果、人口比で県下最少の職員数となりました。
 このようにして、生まれた財源は長期的に福祉関係経費や他の市民サービスの維持・向上に充てることができることとなり、財政的には県内随一の健全性を保つまでになりました。
 この点につきましては、「健全財政を維持し持続可能な都市経営」の宣言にありますとおり、広域行政化によるムダ、ムラの排除、窓口のワンストップサービス体制の確立、事務事業のスクラップアンドビルドの徹底、積極的な情報公開などのほか、さらなる行財政改革により達成をしてまいりたいと考えております。
 
 歳出の多くを占めているのが、先ほども申し上げましたとおり、医療関係経費でございます。
 その額は、年々急増しており、国民健康保険や後期高齢者医療、介護保険などの各特別会計の歳出総額は、200億円に近づきつつあります。
 この医療費の急増につきましては、制度疲労による部分が大きいため、国において早急に抜本的な見直しを進めてもらわなければならないと思っております。
 一方で市民の皆様の健康維持・向上は、行政として最優先で取り組んでいかなければならない課題となっております。市民の皆様が健康であることは、医療費の抑制が図れるだけでなく、地域や海老名市の元気へと繋がってくるからでございます。
 このことにつきましては、「支えあう地域福祉の充実で生涯元気」との宣言の中で、健康づくりの拠点となる健康増進棟の新設、ジェネリック医薬品の使用促進などによる医療費の抑制、各種の検診による予防医療の充実、特別養護老人ホームの増設、障害者の自立化の促進などにより、着実に成果を上げてまいりたいと考えております。
 
 次に、3月11日に発生した東日本大震災を契機に関心が極めて高まっている災害対策等について、でございます。安全・安心には、市民の皆様からの強い願いがございます。
 市では、既に防災計画の見直し等に着手しておりますが、備蓄品等の充実に向けた大型備蓄倉庫の建設を鋭意建設すると共に、災害避難所の全施設に自家発電を設置してまいります。
 また、災害時にはより正確な情報を得ていくことが大切ですので、高所に防災カメラを設置いたします。
 今回の大震災では、当市でも多くの帰宅困難者が発生いたしました。仮に当市が被災した場合には、その人数は相当数に達するものと予測されますので、あらたな避難場所の確保など、諸対策につきましても鋭意進めてまいらなければなりません。
 また、市民要望の高い、防犯や交通安全にも取り組む必要がございます。これまでも市内の全防犯灯を明るくて省エネルギーの設備へと切り替えを進めてまいりまして、今年度中に終了する見込みとなっておりますが、これからもきめ細やかな啓発活動などにより犯罪件数や交通事故件数の減少を目指してまいります。
 これらのことにつきましては、「安全・安心なまちづくり」宣言の中で、様々な施策を実施してまいりたいと考えております。
 教育は「国家百年の計」と言われるように、市の将来を担っていただく子どもたちの育成は、行政の大きな役割でもございます。
 これまでも、教育環境をより良くするために、全教室へのエアコンの設置をいたしましたし、汚い、くさいと嫌われていたトイレを全校改修してまいりました。
 教育委員会の方針を受け、生徒の安全を最優先に、学校屋外プールの使用を屋内プールへと移行するなどの対策も進めてまいりました。また、さまざまなソフト対策にも取り組んでおりまして、県内でもトップクラスの教育予算を確保しているところでございます。
 これからも、学校生活のさらなる安全を確保するため、「WHOセーフスクール」の取得、災害時には避難所ともなる小中学校の体育館へのエアコン設置などに努めてまいりたいと考えております。
 また、保育園等の待機児童対策にも鋭意取り組んできておりまして、認可保育園等の建設支援のほか、公立保育園の増築などにも取り組み、保育等の定員増加に努めております。
 今後も、公立保育園の建替えなどの際に定員増加を図ってまいりたいと考えております。
 これらの内容につきましては、「子どもを健やかに育む」宣言にありますように、諸施策に取り組んでまいります。
 
 海老名市民の皆様が、活き活きとご活躍いただくためには、スポーツ活動や文化・芸術活動に親しんでいただくことも大切です。また、市への愛着をさらに深めていただくための施策にも努めてまいります。
 特に、文化・芸術活動は、社会経済状況に左右されがちです。しかし、21世紀に入り、人々の価値観が「ものの豊かさ」から「心の豊かさ」へと大きく変化をしている昨今、文化・芸術活動は、私たちの生活をより豊かに充実させる基盤となっております。
 このため、今年の8月に市制40周年記念事業の一環として「えびな薪能」などを行うなど、これまでも文化、芸術活動に力を入れてきておりますが、来年の1月には、NHK交響楽団ヴァイオリン奏者の齋藤真知亜(まちあ)さんが名曲を通して音楽の楽しさをお伝えする「エビナ、プロムナードコンサート」も予定しており、これからも文化・芸術活動の充実に努めてまいりたいと考えております。
 なお、スポーツを通して心身の健康を維持・向上していただくことも大切ですので、今後、海老名市スポーツ健康推進計画の策定を進めると共に、スポーツ施設の整備とネットワーク化や歴史的文化財などをつなぐ回遊路の整備などに努めてまいりたいと考えております。
 これらのことにつきましては、「心ふれあうスポーツ・文化の充実」の宣言に基づき諸施策に鋭意取り組んでまいります。
 
 世界的に自然災害の多発化が問題となっております。その原因は、地球環境の悪化にもあると言われております。地球環境が損なわれてしまうことは、私たちの生存さえも左右しかねない重要な問題です。
 このため、地球環境の改善に向けて、当市でもできる対策にしっかりと取り組む一方、市民の皆様の環境意識のより一層の向上に向けた啓発事業等にも努めてまいります。
 具体的には、原発事故で大きな課題となりましたエネルギー問題に対し、再生可能エネルギーをこれまで以上に導入してまいりたいと考えております。
 また、手狭で交通が不便と言われております、現状のリサイクル施設を別途移転させ、リサイクル率の向上を図るほか、ごみの減量やさらなる資源化等にも積極的に取り組んでまいります。
 
 特に、ごみの減量化は、平成30年に建替え計画のある高座清掃施設組合の焼却炉の規模にも影響いたします。その建替えには、地元のご理解とご納得を得て進めてまいらなければなりませんが、3市の施設でもございますので、十分協議、調整を図り、協力して取り組んでまいります。
 なお、身近な環境問題となっております空き地対策として「空き地の適正管理に関する条例」の制定も目指してまいりたいと考えております。
 このことに関しましては、「自然とまちが共存する環境都市」の宣言の中で諸施策を進めてまいります。
 
 以上、8つの宣言の要旨を申し上げましたが、それらを推進するための財源につきましては、「海老名新時代に向けての投資・マニュフェスト財源の捻出」の通りでございます。
 
 3期目の任期もこれまで同様、市民の皆様からの信託にお応えできるよう誠心誠意努めてまいります。
 
 議員の皆様におかれましても、「快適に暮らす 魅力あふれるまち 海老名」の実現のため、今後ともご指導、ご協力を賜わりますようお願い申し上げまして、私の所信とさせていただきます。
 

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