上打越の大ガマ

上打越の大ガマ 浜田町の北側に上打越という場所があります。昔は人家もなく、あたり一面が段々畑でした。また地面の起伏が大きいので大雨が降ったりするとがけが崩れ、大きな口をポッカリ開けた横穴がよく見つかりました。
ある日、畑仕事に来た一人のお百姓さんが、雨上がりにこうした横穴の一つを見つけ中をのぞきました。すると、真っ暗な中に何か光っているものが二つ見えます。「なんだろう」と、もっとよく見ようと体を乗り出したところ、突然、ぬれた手で顔をたたかれたような感じがして、ほおかむりしていた手ぬぐいをむしり取られてしまいました。
 お百姓さんは恐ろしくなりましたが、手ぬぐいを取り戻したかったので、天びん棒で不気味な光をこわごわ突っついてみました。すると一瞬、光が消えたと思ったら、吐きたくなるようないやーな臭いが顔にかかってきます。
 天びん棒を持ち直し、今度は穴の中を突きまくると、ブヨブヨとしていてまるで、こやしの山を突っつくような感じです。後ろに下がって様子を見ていると、なんと、畳半分ほどもある大きなガマがのっそりと出てきました。
 グワッと開けたガマの大きな口を見て、「のみこまれてしまう」と思ったお百姓さんは、一目散に逃げ出しました。途中友達に会ったお百姓さんは今見たガマの話をして、二人で横穴に戻ってみましたがもう、ガマはいませんでした。
 でも、長雨で柔らかくなった畑には、大きな動物の足跡がはっきり残っていて、横穴の中には、いたちや子猫、ねずみなどの小さな動物の骨が、うず高く積まれてあったそうです。 

(こどもえびなむかしばなし第2集より)

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